6月12日(日)、今回で5回目となる通常総会と国際リハセミナーが無事に開催されました。
今回の国際リハセミナーでは、コーエイリサーチアンドコンサルティングの千葉寿夫さんを講師にお迎えし、
「モンゴルにおける障害者権利条約の実施とJICA技術協力プロジェクトの役割」
というタイトルで、2016年から現在まで継続的にかかわられているモンゴルでの活動についてお話しいただきました。

今回のご講義の中では、特にモンゴルの制度面に有効な取り組みをなされている点が印象に残りました。
「法律や制度は存在するが、それが有効に運用されていない」
ということは途上国のさまざまなシーンで目にし耳にするところです。
千葉さんたちのチームが同様の状況にモンゴルで遭遇した際、どのように状況を評価し対応したかということが具体的に語られ、とても参考になる内容だったと思います。
リハ専門職による国際協力では、えてして人材育成にのみ重心が置かれがちですが、育成した人材の活用や持続的な人材育成には制度面の整備が不可欠です。
現在WHOが展開しているRehabilitation2030の中で、リハの質的な面だけでなく、制度面や財源面の整備に取り組んでいるのもそのような理解があるからこそだと思います。
我々リハ職があまり得意でない、制度面への取り組みを具体的にイメージできたことが今回のセミナーの成果の一つと感じています。

国際リハビリテーション研究会では、引き続き、障害者支援・リハビリテーションの課題についてさまざまな角度から考えていきたいと思います。
乞うご期待。